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フランス刺繍の基本ステッチを知る

アウトライン・サテン・フレンチノット、それぞれの使い分けと特徴
刺繍を始めようとしたとき、最初に戸惑うのがステッチの種類の多さです。フランス刺繍だけでも数十種類のステッチがありますが、実際に頻繁に使うのはそのうちの5〜6種類です。まずその基本を押さえると、図案の幅が一気に広がります。
アウトラインステッチ:線を描くための基本
アウトラインステッチは、その名の通り輪郭線を刺すためのステッチです。針を前に進めながら、一針前の半分の位置に戻して刺すことで、なめらかな線が生まれます。植物の茎や文字の輪郭など、線として表現したいものに向いています。
糸を2本取りにするか6本取りにするかで、線の太さが変わります。細い茎には2本取り、太い輪郭には4〜6本取りが一般的です。初めて練習するときは、4本取りで直線から始めると針の動きが分かりやすいです。
サテンステッチ:面を埋める
サテンステッチは、面を糸で埋めるステッチです。平行に糸を並べて刺すことで、光沢のある滑らかな面が生まれます。花びらや葉の面積を表現するときに使います。
難しいのは、糸を均等な張りで並べることです。糸が緩むと面がでこぼこになり、きつすぎると布が歪みます。刺繍枠をしっかり張った状態で作業することが、きれいに仕上げるための前提条件です。熊本のような湿気の多い季節は、布が伸びやすいので枠の張り直しを意識するとよいです。
フレンチノット:点と質感を出す
フレンチノットは、針に糸を巻きつけて布に刺し戻すことで小さな結び目を作るステッチです。花の中心部や実の表現、テクスチャーを出したい面に使います。
コツは、糸を巻いた後に針を布に刺す際、巻いた糸をしっかり押さえながらゆっくり引き抜くことです。急いで引くと結び目がほどけます。糸の巻き数を1回にするか2回にするかで、結び目の大きさが変わります。
ステッチを組み合わせると図案が生まれる
実際の図案では、これらのステッチを組み合わせて使います。たとえば植物モチーフであれば、茎はアウトラインステッチ、葉はサテンステッチ、花の中心はフレンチノットという組み合わせが自然です。
一つの図案の中でステッチの種類を増やしすぎると、仕上がりがうるさくなることがあります。最初は2〜3種類に絞って練習し、それぞれの特徴を手で覚えてから図案を広げていくのが、遠回りに見えて実は早い道です。
ステッチの種類を覚えることよりも、一つのステッチを繰り返して手に馴染ませることの方が、最初は大切だと感じています。ワークショップでも、最初の1時間はアウトラインステッチだけを練習してもらっています。
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